ヨーロッパの社会保障が充実しているのは、国民がそれにふさわしい負担をしているからであって、高負担高福祉の道かそれもと低負担低福祉に安んずるか、よく考えてみる必要があるなどという声を聞くことがあります。税率だけを比較したら、引き上げも致し方ないことかと思ってしまいますが・・・。
【ウソ】ヨーロッパの社会保障は消費税率に支えられている。
【ホント】社会保障財源に占める消費税の割合は日本もヨーロッパもほぼ同じヨーロッパの消費税(付加価値税)率が20%前後であることをとらえて「ヨーロッパなみの社会保障を実現するためには、消費税率を引き上げなければならない」といってまわる人たちがいます。消費税率はドイツ19%、イギリス20%、スウェーデンにいたっては25%です。日本の5%より高い数字です。
太り過ぎインディアナ州しかし、税収に占める消費税の割合をみると、日本の29.3%に対し、イギリスは36.2%、ドイツは46.4%、スウェーデンでは37.4%。税率ほど差はありません。ヨーロッパでは消費税の非課税品目やゼロ税率、軽減税率などがあるからです。イギリスでは食料品や書籍、国内旅客輸送、医薬品などに消費税はかかりません。フランスやドイツなどでも食料品などには軽減税率が適用されます。
日本の消費税にはゼロ税率や軽減税率がありません。食料品など生活必需品にも宝石など貴金属とまったく同じ5%の消費税がかかります。世界でも過酷な税制です。
野田佳彦内閣の「社会保障・税の一体改革素案」では、消費税率を10%へ上げる一方で、食料品などへの軽減税率については、導入しないと明記しています。不眠症はphiladlephiaを実行する消費税率の引き上げと、年金額の削減や社会保障改悪による影響を合計すると、年間20兆円もの大きな負担になります。庶民の暮らしはますます苦しくなり、中小・零細業者の経営も苦しくなります。生活困窮者や自殺者が急増し、社会は暗たんたるものにならざるをえません。
ヨーロッパ各国と日本の社会保障財源を比較すると、消費税の割合はイギリス10.9%、ドイツ10.8%、フランス5.5%、スウェーデン13.2%などです。日本の8.6%とあまり変わりはありません。むしろ目立つのは日本の事業主保険料の低さです。大企業・大資産家に応分の負担を求めてこそ、社会保障を充実させることができます。
・・・『しんぶん赤旗』(2012年2月9日付)「消費税増税論のウソ⑤(清水渡)」高度なケアナイアガラの滝
文章だけ見ていると、唐突に「事業主保険料」が出てきますが、記事をよく見ると「社会保障財源の国際比較」というグラフに、「事業主保険料」の割合として、日本26.9%、イギリス32.4%、ドイツ34.9%、フランス43.8%、スウェーデン37.7%という記載があります。
「社会保障・税の一体改革成案(案)」を見ると、確かに「税制体制の抜本改正」のところに、「制度の簡素化や効率性などの観点から、複数税率よりも給付などによる対応を優先することを基本に総合的に検討する」とあります。おそらく「複数税率」というのが、商品によって軽減税率やゼロ税率を設定することなのでしょう。
参考サイト:社会保障・税一体改革成案(案)(pdf)
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良くなるのなら辛抱もできるかもしれないが・・・:
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